3月19日のドラマスペシャル『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』の原作小説のネタバレ、キャスト情報などまとめました!
黒薔薇をドラマで見る前に、原作小説がどんな内容か気になる人もいると思うので、調べました。
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原作小説の基本情報
ネタバレの前に、原作小説がどんなものなのか調べた内容をお伝えします。
元警察官が描く異色の作品だった!
ドラマ原作となる『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』は、第2回本格ミステリーベテラン新人発掘プロジェクト賞という賞をとった作品です。
この小説をかいた二上剛(ふたかみごう)は元警察官という経歴を持つ異色の存在。
こちらが作家・二上剛の写真です。
1949年生まれで、高校卒業後に大阪府の警察官になります。
警察に務めてた頃は、暴力犯罪担当の刑事でした。
退職後から作家として活動を始めたといいます。
“新人賞を受賞”と聞くと、つい若者が浮かびますが、70歳近いおじいちゃん作家だったんですね。
ちなみに、新人賞を受賞と聞いた二上剛は、インタビューで
嬉しくて跳び上がり、天井に禿げ頭を打ちそうです。
(中略)
書いている時間より楽しい時間は今のところありません。
友人からの電話もなくなり、日がな一日家の2階にいますが少しも寂しくありません。
真面目そうな見た目と裏腹に、茶目っ気ありそうですね。
さて、ドラマ原作小説・黒バラはただのフィクションかと思いきや意外な事情が隠されてました。
原作小説・黒バラの意外な事情が明らかに!
作家・二上剛は小説の黒バラを
エピソードのほとんどは実体験に基づいています。
そのうえで、その体験を誇張して、よりおもしろくしようと考えています。
ということはストーリーは、二上剛が実体験したものかもしれませんね・・・。
黒薔薇のキャスト情報とネタバレ
さて、そんな黒薔薇のキャスト情報やネタバレをしていきます。
黒薔薇のキャスト情報
神木恭子(役:貫地谷しほり)
東京臨海署刑事課強行犯係刑事。
昇任試験に失敗したが、交番の巡査から刑事に抜てきされました。
剣道の腕前は全国大会に上位にくい込むほどの持ち主で、警察は剣道の腕前だけで入ったようなもの。
今は亡き父も警察官で、刑事として活躍していくなかで、ある事件に巻き込まれて・・・。
折原圭作(役:岸谷五朗)
ゴリラにソックリで、みんなから敬意を込めて「ゴリさん」と呼ばれてるが、神木は普通に「折原さん」と呼ぶ。
観察力の高さで事件を解決へみちびく頭脳派だが、気性は荒め。
リーダーとして、新人として入ってきた神木の実力を認めつつも、煙たがっている面も。
瀬名靖史(役:中村俊介)
東大法学部出身のキャリア。
父の英一郎も元刑事で、靖史自身は若くして刑事部長まで上り詰めたエリート。
事件のことなど、細かいところまで把握したい完璧主義者。
矢野順一(役:西岡徳馬)
神木と折原の直属の上司。
部下が捜査しやすいように上司を言葉巧みに煙巻いたり、部下の信頼が厚いが、神木の世話を折原に押し付けている面も。
槙 春彦(役:吹越満)
神木の同僚。
先輩として優しく接するが、神木の肩を気安くポンポンすることで嫌われている面も。
安本恒吉(役:でんでん)
酒に酔っている状態で、警察署にきた老人。
孫娘が殺されると訴えて、神木が赴任初日に対応した。
神木綾子(役:丘みつ子)
神木恭子の実母。
恭子からのお願いで安本老人の孫娘・リサを預かるが、気さくに明るく接することで、リサの心を開かせていく。
乾 茂美(役:野際陽子)
安本老人の妻の姉・清掃会社社長殺害犯である義男の母。
カネ目当てで結婚するが、暴力を振るわれたことで、安本老人に夫の殺害を依頼していた。
刑事には色目を使って犯行を見逃してもらい、その後に老人ホームで5年前に死去。
瀬名英一郎(役:津川雅彦)
瀬名靖史の実父。
実力だけで警察署の署長まで登りつめたかなりのやり手。
退役後は天下りで大手ゼネコンの役員をしている。
黒薔薇のネタバレ
「19の孫が殺されてしまう」
署内に老人の声が響きわたる。
昨日も一昨日も署に来てはしつこく訴える安本という老人だ。
しつこさはもちろんだが、酒に酔ってるため相談員は適当にあしらう。
「女でもええわ、頼むわ」
と、背後から酒臭さで鼻を突かれた神木は、つい振り向きざまに突き放してしまった。
安本老人が仰向きに倒れる。
新聞に載るのではないか・・・、嫌な予感よぎる神木は急いで老人を起こした。
起こされてた安本は、
「リサが、死んだ嫁の甥からむごい目にあってるんや。ケーサツが何とかしてくれんとラチあかん。」
と、孫娘・リサをあんじて訴える。
相談員から「近所の鼻つまみもん」と邪険に扱われる安本老人。
神木は安本を署の玄関まで送り、裏にケータイ番号を書いた名刺を渡した。
安本に呼び出される神木
激務に追われた1日が終わり、眠りにつく神木。
携帯電話が鳴った。
あの安本老人からで、孫娘リサが帰らないという。
「今すぐわしの家に来い。」
神木は住所と名前を確認し、タクシーに乗った。
安本の家に着くと、玄関前で老人は突っ立っていた。
「遅いんじゃ」
泥酔してるわりに意識はしっかりして、腐った渋柿のような臭いを発していた。
家の中は仕切りの襖が倒され、家財道具が散乱。
安本は「今何しに来たんや」と一言の後、座ったまま寝ている。
深夜のため、近所に聞き込みもできない。
孫娘リサと相手の男の痕跡を探るため、神木は2階に上がった。
リサの顔写真はおろか、家族写真も1枚もなかった。
鏡台には化粧品が残っており、まるで買い物に出かけたようにも見える。
2階から降りると、夢から覚めたような安本から、
「相手の男は乾義男というんや。19の孫と遠縁なんや。」
詳しく事情が安本の口から明かされた。
乾は去年の秋に訪ねてきて、否応無しに居ついた。
45歳の独り身、定職につかず、追い出したのが3ヶ月前。
しかし、金に困るとリサを待ち伏せるようになり、勤める店にまで押しかける有様。
暴力癖もあり、リサを殴り、安本も蹴飛ばされたという。
神木は調査することを約束し、安本の家を後にした。
捜査行き詰まる人材派遣会社社長殺人
約三ヶ月前に発生した人材派遣会社社長の殺人事件。
1月11日午前8時、出勤してきた女子社員が、首から血を流して倒れてる社長を発見。
110番を受け、現場に急行した。
検死官によると、死因は失血死。
被害者の首には、鋭利な刃物で横一線に切断された跡があった。
金庫の500万円は手付かずで、争った形跡もあることから怨恨によるものと見なされた。
死亡推定時刻は前日の午後8時。
人通りの多い時間帯の犯行から、聞き込みで犯人逮捕はすぐこぎつけると思われた。
ところが、手がかりどころか凶器の発見、目撃者の不在で捜査は振り出しに。
事件発生から三ヶ月も過ぎると、捜査は縮小される。
「報告書もまともに書けん」
リーダー折原の当てこすりを聞くたび、神木はこの事件を解決してみせると心に誓うだった。
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事件解決の糸口が
安本老人の家に通う神木は、未解決の3ヶ月前の事件で使われた凶器が、偶然にも乾が持ち去った刃物と一致することが分かった。
同僚の折原をはじめ、神木をようやく一人前の刑事として認めたのだった。
矢野係長の指令のもと、神木と折原は捜査を開始する。
調査の結果、乾義男が刑務所時代の親しい仲間・山野井と潜伏してることが判明。
神木は、他の刑事と一緒に瀬名刑事部長の命令で、拳銃を持ち現場に乗り込んだ。
そこには、探してた人材派遣会社社長の殺害容疑がかかった乾とリサ、そして山野井の遺体が。
義男はリサを人質に逃亡しようとするが、折原の銃弾が足に当たり逮捕。
取り調べを受ける義男は、人材派遣会社社長の殺害は認めた。
仕事に関して、被害者の社長に逆恨みの犯行だったらしい。
しかし、山野井の殺害については否認するのだった。
事件が解決し、一件落着に見えたが、折原は拳銃を持てという瀬名刑事部長の命令が引っ掛かった。
刑事たちに義男を挑発させ、正当防衛の名のもとで、義男を殺そうとしたのではと。
神木も折原とともに、瀬名に不審感を募らせたのだった。
明らかになった衝撃の事実
自宅にリサを保護した神木。
世話を頼まれた神木の母は、リサから神木の今は亡き父のにおいを感じた。
においのことを母から聞かされた神木は、安本の家でも同じにおいがすることを思い出す。
おびえるリサを問いただし、安本の自宅床下から赤ん坊含む白骨死体が発見された。
安本は、5年前に死亡した義理の姉・茂美から夫殺害を頼まれたことを告白。
さらに、警察に事実を伝えた自身の妻を口封じで殺害した。
床下から出てきた白骨死体は、茂美の夫、安本の妻のものだった。
取り調べの中で安本は、茂美は色仕掛けで、とある刑事から犯行を見逃してもらってたことを告白。
その刑事とは、今は亡き神木の父親ということが知らされる。
ドラマ原作小説は、ここに書いた内容より濃密な中身になっています。
また、元警察官の描く生々しい人物像の描写が、実在の人物をモデルにしたのではと思うくらいリアルでした。
下の画像から、購入も可能です。
諸悪の根源は何か、そして乾に意外な秘密が!?
ここまでネタバレを進めてきましたが、
この原作小説の黒薔薇で一番の悪者は誰かというと、キャリア組の瀬名靖史とその父・瀬名英一郎です。
瀬名英一郎は、今はなき乾義男の母・茂美に双子を産ませた。
その片割れとなる靖史を養子としてキャリア警察官に育てあげ、ノンキャリアで苦労した過去に復讐しようと悪事に手を染めます。
そう、義男と靖史は双子だったのです。
片やキャリア警察官、片や暴力癖のある犯罪者というように対照的に描かれます。
義男は結局、靖史の差し金で取調中に殺されるように死んでいく悲しい末路を辿るのでした。
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